げに恐ろしきミステリー (「告白」 湊かなえ)

今日は、風邪を治したいのと、試験まで封印していた積ん読状態の小説を読みたいのとで、日がな一日 家に篭って小説三昧に興じました。

早朝から深夜まで、食事以外の時間は読書に没頭したため、2冊の本を読了しました。

一冊は、大したことがなかったのだけれど、もう一冊が凄かった。
凄いというよりも恐ろしくなりました。
小説を読んで、このような感覚になったのは久し振り、いや始めてかもしれません。

画像

「告白」 湊かなえ 著

幼い愛娘を生徒に殺された 中学校の化学教師である母親の退職の挨拶から物語は始まります。

そして、この殺人に直接的・間接的に関わった人間、
彼・彼女らを取り巻く人間達の 「それぞれの告白」 を章立てにして物語は進んでいきます。

 第1章  聖職者
 第2章  殉教者
 第3章  慈愛者
 第4章  求道者
 第5章  信奉者
 第6章  伝道者

群像劇と一口で片付けたくない筆力と技術に溢れた作品です。
それぞれの人間の正義、言葉、判断基準のズレが、結果として陰惨な悲劇を巻き起こします。

真っ当なようでいて、どこかズレている。
巷の少年犯罪は、こうして起きているのか?
決して特別な背景がある訳でもないぞ。
それこそが恐怖なのか?

こんな感想を持ちました。

Amazonの読者レビューを見ると、「読後の不快感」 を挙げている方が多かったです。
たしかに、「救い」 が全く見られませんし、顛末は あまりにも残酷です。

しかし、小説の帯にも書いてあった 「行間や隙間のない文章」 に圧倒され、目が離せなくなりました。
伏線の仕掛けも見事です。
一気に読み終え、まだ興奮しています。

これがデビュー作というのだから驚きます。
「湊かなえ」 さん。
世界に通用するミステリー作家の誕生ではないでしょうか。



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